ガラムマサラとガーディアンズ・オブ・ギャラクシー vol.2
ここ数ヶ月ほどカレーづくりに囚われている。
カレー作りに「ハマっている」とか「凝っている」とか「趣味です」とかそういうことではなく、囚われている。
気づくとカレーをつくって食べている。
3日くらい経つとまた「カレーじゃない?」と頭で誰かがつぶやく。
意識を取り戻したときにはガラムマサラを手にしている。
かれーづくりに囚われたきっかけは「以外にカレーつくるの簡単なんだ」と気づいてしまったこと。
まずとっかかりがスパイスカレーの水野さん。
以前セッション22に出ていて、その存在が頭に残っていた。
そんなタイミングで昨年、NHKの料理番組に出演しており「あの人じゃん」と思いながらスパイスカレーの作り方を教わった。
このときに覚えたのは1つ。
鶏肉をヨーグルトにつけて冷蔵庫へ入れておく
で、そのままフライパンに。シンプルだ…
追い打ちをかけたのが Twitter で流れてきたこの記事。
「インド人なら100円ショップのスパイスでも本格インドカレーは作れるのか?」
このときに覚えたのは1つ。
とりあえずガラムマサラ入れとけ
実はガラムマサラにはいろんなスパイスがいい感じに入っているから、なんならそれだけでもいいと。シンプルだ…
ということで鶏肉を買ってきてはヨーグルトにつけ、つめかえ用の安いガラムマサラを振りまき、できたカレーを食し、三日後くらいに鶏肉をヨーグルトにつけ……というルーティンが出来上がりつつある。
3ヶ月前はまだマシだった。1週間に1回か、それ以下か、というところで済んでいた。
2019年に入り、カレーづくりが加速した。
というのも、妻が出産のために実家へ移ったからである。
食事は以前から私が用意することが多かったが、さすがに節度を持っていた。酒のつまみ的なものが多くなる傾向はあったものの、お互いの希望をバランス良くメニューに取り入れようという姿勢だけは少なくともあったはずだ。と、思いたい。
しかし、一人になってしまったことで、ガラムマサラの呪いに抗う気力を保てなくなった。
だって簡単でおいしいんだもん。それに辛いものってちょっと中毒性があるよね。
ということで、今日のお昼はカレーにした。
昨日から観ていた『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー vol.2』の続きを観ながら、つくったカレーを食す。
今日はちょっとカレー粉入れすぎたかな。黄色くなっちゃった。
「とりあえずガラムマサラ入れとけば…」というものの、なんとなくカレー粉も入れてしまう。「カレーなんだからカレー粉入れるでしょ」という固定観念を捨て切れていない。くやしい。
こないだ作ったときはカレー粉は、鶏肉をヨーグルトにつけるときにササッとふりかけるだけに留め、ガラムマサラをメインにしたら、いい感じにできたのに、またやってしまった。くやしい。
まあ、どうせまたそのうち作るからいいや、と気持ちを切り替えガーディアンズに戻る。
改めて、ギャグのくだらなさと制作陣(主にジェームズ・ガン監督の?と言っていいのかな?)の「おもてなし感」に、
「コレだよ、コレ、やっぱこういうのいいよねえ」
と、自分の中のコアに響くものがあった。
とにかく「おもしろいもんを詰め込んだれ!」というこだわりにコアが共振する。
例えば、クイルとロケットが口論をしているシーン。
(会話内容はだいぶ意訳してます)
クイル「馬鹿アライグマ」
ロケット「アライグマっていうな!」
クイル「ゴメン、違うね…ゴミパンダ」
ロケット「それってほめてる…?」
ドラックス「……わからん」
クイル「もっとひどいよおー」
ロケット「てめえクソヤロウ!」
GUARDIANS OF THE GALAXY VOL. 2 Movie Clip - Trash Panda (2017) Chris Pratt Marvel Movie HD
(該当シーンは20秒あたりから。最後ロケットのリアクション切れちゃってるな…)
例えば、クイルがガモーラに惚れていることをマンティスがバラしてしまうシーン。
マンティスがクイルの感情を読んで「愛を感じる…」
クイルが答える「…まあ、みんなへのね」
再びマンティス「違う。性的な…そう彼女への」
といって、ガモーラを指差す。
ドラックスが爆笑「めちゃくちゃ恥ずかしいやつじゃん!」
DRAX'S BIG LAUGH | GUARDIANS OF THE GALAXY 2 Movie Clip | 2017 Marvel Superhero Movie HD
くだらなさすぎて、面白くて、そんなのが作品の中にゴロゴロ転がってる。エンドクレジットにも小ネタ満載。最後までふざけ倒す。
ジェームズ・ガン…どんだけ「おもてなし」してくれるの。
「オレはこういうのが好きなの!だからこういうの作るの!」
という監督(というか制作陣)のこだわりがビシバシ伝わってくる。
その想いに共感しつつ、彼らがそれを見事実現しているということに、なにか嫉妬のような感情も覚える。
ああ、このへんのゴチャゴチャした感情はうまく書き表せないし、それには何千字あっても足りない気がするので、ここでやめておく。
エンドクレジットといえば、グランドマスターが既にここで出演してたことに驚いた。何回か観てたのに全然意識してなかった。
そのへんのことも合わせて、この記事を読んだらいろいろと頭が整理された。
MCUは大好きで全部観てるし、ブルーレイもほぼ全て持ってる(まだドクター・ストレンジだけ持ってない)けど、アメコミの方まではフォローできていないし、あんまり積極的にそっちの沼にはまろうという気持ちもない。沼深すぎるし。
なので、こうして解説してくれる方がいるのは大変ありがたい。
さて、ガラムマサラが切れたので、調達しないと。